「速読法と記憶法<パワーアップ篇>」

 栗田昌裕著。ベストセラーズ 2002年10月1日初版発行。
前書きリストに戻る
HP表紙に戻る

まえがき
 本書は、好評をいただいた前著「速読法と記憶法」の続編である。
 したがって、前著と合わせて理解していただけば、情報処理システム全体を加速し、その機能を改善する試みがより立体的にとらえられる。しかし、本書はそれ自体が独立した内容なので、まず本書を読み、必要に応じて前著を読んでいただいてよい。
 現代人には、膨大な情報を、高速に取り込んで素早く理解し、的確に残して臨機応変に活用することが必要とされている。これは、従来よりも学問の細分化が進み、それぞれの分野でますます詳細な内容が蓄積されてきている上に、インターネットで分かるようにより多彩でより大量の情報が容易に入手できるようになって来たからである。
 これを可能にするのが「速読力」と「記憶力」である。
 したがって、この能力は現代人が必要とする二大能力と言えるであろう。
 この二つが変われば人生が根本から変わる。
 本書はこの二つの能力を同時に高める技術を紹介するものである。
 記憶力と速読力は、一見、能力の別の側面に関わるもののように見えるが、実は、お互いをカバーし合う関係にある。したがって、両方を同時に学ぶことが望ましい。
 しかもどちらを学ぶ過程も楽しく、さまざまな副産物としての自己変革を体験できる。
 速読力を高めることは、情報処理全体を加速して、仕事や学習の効率を高めるだけでなく、その修得の過程で、感覚を鋭敏にして、世界を広げ、潜在意識を活性化し、心身を元気にする効果がある。
 記憶力を高めることは、重要な情報を的確に記憶し、知的情報処理の根幹を築いて、あらゆる知的な働きを信頼できる性能に変える効果があるだけでなく、記憶して想起すること自体が快感を生み出す。
 私は若い時からさまざまな教育に携わり、栗田式記憶法を教えてきた。
 やがて、栗田式速読法を軸とした総合的な能力開発法の体系「SRS(スーパー・リーディング・システム)」を提唱し、4万数千人以上の人に速読法の指導をしてきた。
 スーパーリーディングとは従来とは全く異なった(=スーパー)情報の処理の仕方(=リーディング)を行うことである。
 SRSは、人間の心身の情報処理能力に注目し、それを根底から変革する体系である。
 本書では前著に引き続いて、速読法と記憶法のエッセンスを紹介しよう。

 
前書きリストに戻る
HP表紙に戻る