Asagi9■ムラサキカッコウアザミで吸蜜する奄美のアサギマダラ

一つ前の画像に戻る
次の画像に進む
アサギマダラ リストヘ
3D昆虫園リストへ
SRS能力開発法の
HP表紙に戻る


   
■ムラサキカッコウアザミで吸蜜する奄美のアサギマダラ
    /奄美大島住用村/パラレル法

[解説]
ムラサキカッコウアザミはキク科の植物(→詳細は3D植物園を参照)。
 アゲラタム属(=カッコウアザミ属)と呼ばれる植物の一種だ。
  アゲラタムには複数の種類があり、日本では園芸用に栽培される。
 
奄美大島では野生化したアゲラタム属を2種類見ることができる。
 小さく白い花を咲かせるカッコウアザミ(Ageratum conyzoides)と
  ムラサキカッコウアザミ(Ageratum houstonianum)である。

いずれも南米原産。両種とも空き地や放置された畑で見るが、
 花期のピークがずれている。私の奄美での観察では。
  前者は2月頃にピークがあり、後者は4月頃にピークが来る。

1、2月には両方が混在して開花するのを畑地や路傍で観察できる。
 しかし、そこにアサギマダラが訪れるのを見たことはない。
  嗜好ランクがより高いヤマヒヨドリバナに集まっているからか?

3月末〜5月上旬にはカッコウアザミの花は事実上見られなくなる。
 この頃にはヤマヒヨドリバナの開花も終わっている。
  ムラサキカッコウアザミにアサギマダラが訪れるのはこのときだ。

ムラサキカッコウアザミの群落には、圧倒的に雄(♂)が多く集まる。
 住用村での私の調査では、♂:♀は3/31は14:1、4/29は33:0、
  4/30は51:0、5/6は47:1、5/7は54:5だった。

これらの多くは、5月の中旬頃には本州に飛び立っていくのであろう。
 実際に、私が2004年の5/6に奄美大島住用村でマークした個体は、
  11日後に895キロメートル離れた兵庫県で発見された。

アサギマダラのような古来から日本に住んでいた蝶が、
 ごく最近(おそらくここ20年以内)日本に侵入した植物に集まり、
  その行動に影響を受けている場面を見ることには感慨がある。

    [パラレル法で立体視ができるのでやってみよう]
       ---SRSは地球の能力開発---
       ---心の中の自然を育てよう---

      [撮影・解説:栗田昌裕 040618記]
      画像の無断複製・無断使用を禁じます。



一つ前の画像に戻る
次の画像に進む
アサギマダラ リストヘ
3D昆虫園リストへ
SRS能力開発法のHP表紙に戻る