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■鮮やかで可憐なムラサキシジミ/シジミチョウ科/パラレル法
[解説]
ムラサキシジミは宮城県以南から沖縄にかけて分布する蝶。
朝鮮半島や台湾にも分布します。
前翅長は17mm程度の可憐な蝶です。
年2回(から4回)発生します。
照葉樹林帯の蝶で、
アラカシなどの常緑のブナ科の植物を食草とします。
関東南部では、温暖化につれてカシ類が増えて、
ムラサキシジミも増えつつあるそうです。
翅表に黒い縁取りを持った紫色の班紋を持ちます。
翅の後ろに突起がないのが特徴です。
葉裏は茶褐色ですが、翅を立てて止まると、
枯葉に擬態して見分けが困難になります。
幼虫は蜜腺があり、甘い汁を出すので、アリが集まりますが、
そのアリがいわばボディガードの役割を果たしています。
アリと共生関係を持つのです。
シジミチョウ科の多くの幼虫に見られる現象です。
この写真は愛知県の三ヶ根山で10月中旬に撮影しました。
ひっそりと林道の傍らに現れて、シダの葉に止まったまま、
太陽の光に紫色の鮮やかな紋を輝かせて日光浴をしていました。
この個体はこのまま冬越しをするのかもしれません。
小さな蝶にも環境との間でさまざまなドラマがあるのですね。
[パラレル法で立体視ができます]
----SRSは地球の能力開発----
----心の中の自然を育てよう----
[撮影・解説:栗田昌裕]
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