41■リュウキュウアサギマダラ(2)[越冬集団](マダラチョウ科)

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■リュウキュウアサギマダラは集団で木に止まって越冬する
    マダラチョウ科/パラレル法

【解説】
リュウキュウアサギマダラはマダラチョウ科の蝶。
 その概略は「3D昆虫園の12番リュウキュウアサギマダラ」で紹介した。
  日本での分布の北限は奄美大島である。

その奄美大島では「集団で越冬する」興味深い習性が見出されて観察されて来た。
 写真は04年2月3日に笠利町の防風林で撮影したもの。
  モクマオウの枝などに、百頭以上の個体が集まって越冬していた。

天気がよく暖かい日には周囲を飛び回ってシロノセンダングサで吸蜜する。
 天気が悪い日や寒い日には、多くの個体が木の枝に集まって止まる。
  森に垂れ下がるつる植物のつるにもよく止まっている。

この蝶の羽の裏の色と枝の色とは似ているので、一種の擬態になっているようだ。
 どの枝にでも止まっているのではなく、枝にも好みがあるらしい。
  夜と、翌日も訪れて見たが、大体同じ場所に集まっていた。

近くには食草のツルモウリンカも多くあり、そこで産卵し、生育し、成虫になる。
 多いときには、何百匹という蝶がこのあたりに飛び回る。
  ここはリュウキュウアサギマダラの天国だ。

奄美大島でのリュウキュウアサギマダラの発生には通常の蝶とは異なる特徴がある。
 冬から春にかけては個体数が多く、夏から秋にかけては減少する。
  幼虫は2月から3月には数多く見出すことができる。

そのような変動をする理由は、食草の分量の周年経過に謎の答えがあるように思う。
 初夏には他の生物がこの植物を食い荒らして、夏には葉のほとんどが消えてしまう。
  その競合を避けるために、冬場を活かす繁殖をして適応しているように見える。
  
   【パラレル法で立体視ができるのでやってみよう】
       ---SRSは地球の能力開発---
       ---心の中の自然を育てよう---

      [撮影・解説:栗田昌裕 050203撮影050207記]
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