177■カイヅカイブキ ヒノキ科ビャクシン属

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 植物は、いったん人間の手にかかると、植物自体の価値とは別な人間的な価値によって選ばれ、繁殖させられる。カイヅカイブキは貝塚伊吹と書き、イブキの園芸品種である。暖地でよく育つ。関西ではよく生け垣にされていると言うが、東京近辺でも見ることが多い。葉には針状のものが稀にあり、ほとんどは鱗片状である。特徴は成長するにつれて、枝がらせん状にねじれて幹に巻き付くようになり、細い円錐形の独特の樹形になることで、この形が園芸上の価値を持っている。おそらく、どこかの園芸家がこの独特の形をした突然変異種を見出し、それに園芸上の価値があると思い、その価値観を広げたのであろう。「価値は発見するものであり、拡散し、共有されるものである」。カイヅカイブキはアメリカでも見ることができる。2001年の旅行ではサンデェイゴにおいて2カ所で確認した。その一例がここに示すものでこれはサンディエゴ動物園で見出した。日本で見るよりも見事な「炎の形」をしていた。私はこれを見ると、仁王像の周囲に燃えさかり燃え上がる炎を連想する。 
[撮影・解説:栗田昌裕]
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