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[解説]
マムシグサの花は、カマクビをもたげたマムシの頭を連想させる
ユニークな形をしている。しかし、実もそれに劣らずユニークだ。
落葉が始まった林の中で、はっと驚くような鮮やかな赤い実をつけ、
垂直に立ったとうもろこし状の構造体は、大いに気を引く。
しかし、うっかり口にしてはいけない。
サポニンを初めとする毒成分が含まれていて、
やけつくような刺激痛がおきるという。
球根には特に毒が多く、胃腸炎や、めまい、けいれんも起こすという。
実の驚くような赤色は文字通り「毒々しい」色彩なのだ。
マムシグサは、球根が小さいときは花が咲かず、
少し大きくなると、雄花を咲かせ、
もっと大きくなると雌花を咲かせる。
栄養状態によって性転換をする不思議な生物だ。
その上、雄花は花の下に出口があり、雌花はそれがない。
マムシの口のような雄花に入って花粉をつけた虫は、
一方通行で裏口から抜け出た後、雌花に入ると、
行き場がない花の中の空間でもがきながら花粉をめしべにつけ、
そのまま死ぬことがあるという。
植物の戦略は、さまざまな「考える素材」を与えてくれる。
[撮影・解説:栗田昌裕]
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