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【解説】
スナビキソウはムラサキ科スナビキソウ属の植物。
海岸に生える草である。
地下茎が砂の中に長い地下茎を引いて増えるので「砂引草」の名前がついた。
花期は5〜8月。花は5裂し、茎の先にかたまって、集散花序という形で咲く。
花は白く、中心部は黄色い。ムラサキ科の花に共通の独特な印象がある。
分布は北海道、本州、四国、九州。
コルク質の実が海水に浮かんで遠方に広がる。
したがって、漂流物が打ち寄せる砂浜に見られることが多いという。
以前は観察できた海岸でも、環境変化で消滅したところが少なくない。
花には香りがあり、強く昆虫を惹きつける。
特にアサギマダラという蝶が集まることに関しては、大分県姫島が有名である。
姫島に関してはこのHPの「アサギマダラの世界」の39〜44番を参照。
姫島では、アサギマダラ以外に、モンシロチョウや
ヒメアカタテハ、アカタテハなども吸蜜に来ることを観察した。
アサギマダラの場合は、花だけでなく枯葉、茎、地下茎でも吸っている。
姫島に集まるアサギマダラがどこにどのように移動するかの詳細は不明だが、
筆者のマーク個体(SRS1070)は16日間で埼玉県嵐山に移動した。
これから判断すると、ほぼ全国に渡っていけることが推測される。
花期から判断すると、アサギマダラの場合、春〜初夏の北上移動で活用している。
ただし、この花に集まるのはほとんどが雄である(筆者の体験では全例が雄)。
雄の場合、この花に含まれる「PA物質」を成熟に必要とするからである。
スナビキソウは、関東地方では、三浦半島や房総半島の海岸に見られる。
アサギマダラに関心をもたれる熱心な方々によって、
5〜6月にアサギマダラの標識がなされている。遠隔での再捕獲が待たれる。
参考: 同じムラサキ科のシマスナビキソウ(タイワンルリソウ)は、
奄美大島、沖縄本島などの南西諸島にも見られる。
この種は危急種に指定されている。
[パラレル法で立体視ができるのでやってみよう]。
メッセージ「特定の植物に関心・興味を持つと、
海岸の散歩や雑草観察が面白くなる。
スナビキソウを、身近な海岸で探してみよう」
(見つけたら、SRS研究所に、メールで御連絡をいただければ幸いです)。
---SRSは美しい地球の能力開発---
-----内なる自然を育てよう-----
撮影・解説:栗田昌裕 (050602撮影050618記)
3D植物園の画像の無断複製・無断使用を禁じます。
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