【今週のちょっといい話】 第2131話−第2135話

 
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<お知らせ>
「次回の初級速読法の一泊研修は2月18日・19日です(講師は栗田)」。    
「次回の中級速読法は1月14日から始まります(講師は栗田)。問合せはお早めに」。
「第127回定例会は1/19(木)開催で『安定法(運命・生活・精神安定化法)』です」。
「定例会No.60『増識法』No.61『回転法』のDVD版が出来た。→詳細は問合わせを」。
「SRS記憶法のDVD版ができました。詳細はSRS研究所に問い合わせを」。
「SRS速読法のDVD版ができました。詳細はSRS研究所に問い合わせを」。


第2131話(読者)■医師が書いた本なので、信頼でき、分かりやすかった
   「記憶力がいままでの10倍よくなる法」
   (三笠書房刊。栗田昌裕著。02年5月初版)の感想文。
「医師が書いた本ということで、信頼があった。図を使った場面もあり、とても分かりやすかった」。
   (TY。23歳。男性。山口県下関市。051128受け取り)。


第2132話(栗田)■長野県大町市から愛知県田原市までアサギマダラが219km移動した(SRT926 05.9/16)
「2005年9月16日に、長野県大町市で標識したアサギマダラが、29日後に、愛知県田原市で再捕獲されました。
 以下、詳細を記載します。
 05年の9月16日に、長野県大町市平の『のっぺ山荘』で、私がアサギマダラに、『SRT926』と標識をして放蝶しました。
 それから29日後の05年10月15日に、その蝶は、渥美半島の基部にあたる愛知県田原市の蔵王山で、斉藤幹弥さんによって再捕獲されました。斉藤さんは『ミキヤ99』と追記して放蝶されました。
 移動距離は約219km。移動方向は南南西です。
 今回再捕獲された場所にはミズヒマワリが繁殖しており、そこにたくさんのアサギマダラが集まってくるのですが、ミズヒマワリはその恐ろしい繁殖力のために、05年に特定外来生物に指定されました。今後は撲滅させることが望ましいと考えられます。
 『のっぺ山荘』は、古川さん御夫妻が、育てている見事なフジバカマの畑があり、9月になると、そこにたくさんのアサギマダラが訪れます。
 そこで、私は今年、2950頭の標識をしましたが、そこからいろいろなところへの移動が確認されています。
 その中には、本例のように愛知県に移動する例もありますが、愛知県を経ないで、西日本に直行する経路もあります。
 実際、本例と同日に標識された2個体を比較すると、
   9/16 SRT898 のっぺ→10/12 京都市西京区 金田忍(既報)
   9/16 SRT926 のっぺ→10/15 愛知県田原市 斉藤幹弥(本例)
という異なる移動経路を示唆しています。
 中部山地で標識されたアサギマダラの移動を一元的に説明するのは困難です。
 より柔軟な発想での理解が必要とされているのです。
 アサギマダラを理解することは、私たちの知力の試金石ともなる大きな課題なのです」。
   (栗田昌裕。SRS提唱者。051228記載)。


第2133話(栗田)■グランデコから愛知県三ヶ根山までアサギマダラが418km飛んで私の指に止まり素手で自己再捕獲できた(SRS12029 05.9/2) <愛知県32例目>
「2005年9月2日に、福島県のグランデコスキー場で標識をしたアサギマダラが、37日後に、愛知県三ヶ根山で私の指に止まり、自己再捕獲をすることができました。
 以下、その不思議な出来事の詳細を記載します。
 05年の9月2日に、福島県のグランデコスキー場で、私はアサギマダラに『SRS12029』と標識をして放蝶しました。
 それから37日後の10月9日に、愛知県幡豆郡幡豆町の三ヶ根山で、この蝶を自分で再捕獲することが出来、『SRT2931』と追記して再度、放蝶しました。
 移動距離は418km。移動期間は37日間でした。
 実は、本例では、特記すべき極めて稀な遭遇が生じました。
 この日の午前9時19分に、私がいた愛知県の三ヶ根山から、6.3km北北東に離れた幸田町の遠望峰山の西の裾で、伊豫田壽男さんが、グランデコで私が8月4日と31日の2回も出会って放蝶した『SRS2423』を再捕獲されました。
 伊豫田さんは、それを私に見せてくださるために、その蝶が生きた状態のまま、三ヶ根山までバイクで運んで来てくださいました(何の約束も何の連絡もないままで)。
 私が三ヶ根山の展望台の下を運転していたところ、タイミングよく、全く偶然にバイクで移動して来たばかりの伊豫田さんに巡り会うことができました。
 彼からその場で渡していただいた生きた蝶(このSRS2423には東北で2回出会いましたから、それが3回目の出会いでした)を、左手で持って確認しながら、路上で立ち話をしていました。これが10時15分過ぎ頃です。
 そのとき、私の回りを、別のアサギマダラが飛び回り始めました。最初はワイシャツに泊まったりしたのですが、最後に、私の垂らした右手の人差し指に止まりました。
 『グランデコではこういうことがよくあったんですよ』と私が話をしたそのとき、右視野の端に、5桁の数字が見えました。『これはグランデコで放蝶したSRS個体に違いない』と思い(なぜなら、標識数が1万頭を超えているのは全国で私だけですから)、反射的にその人差し指に止まっていたアサギマダラを親指と中指でつまみました。
 すると思った通り、福島県から来たSRSマーク個体の自己再捕獲だったのです。
 これが10時20分のことでした。SRS2423が、遠望峰下で再捕獲されてから、わずか1時間後にSRS12029が再捕獲され、それが両方同時に私の手中に収まったのです。2例とも、撮影の後、大自然に放してあげたことは言うまでもありません。
 これは極めて稀な出来事です。何しろ、左手には伊豫田さんが再捕獲された福島県発のSRS個体(=私が放蝶した個体)を持ったままの時に、右手では、蝶が勝手に飛来して私の指に止まった福島県発のSRS個体(=やはり私が放蝶した個体)を素手で再捕獲出来たのですから。おそらく一生に一度の出来事でしょう。
 この出来事は、2005年にグランデコを発ったアサギマダラのうち、愛知県まで飛んで再捕獲されたもののうちの第32番目の例となりました(1.知多半島の南知多町。2. 渥美半島の田原町蔵王山。3.豊田市炮烙山。4.三ヶ根山。5.名古屋市大高緑地公園。6,7. 美浜町の冨具神社。8.南知多町の旧・内海フォレストパーク。9.三ヶ根山。10.蔵王山。11,12.三ヶ根山。13.冨具神社。14,15,16,17,18.三ヶ根山。19.蔵王山。20.扇子山。21.衣笠山。22. 旧・内海フォレストパーク。23,24,25.三ヶ根山。26.名古屋市。27.南知多町の旧・内海フォレストパーク。28.幸田町。29.三ヶ根山。30.豊橋市大岩町。31,32.三ヶ根山)。
 自分で放った蝶を自分で再捕獲した出来事としては、4例目です。自己再捕獲ができた例は、すべて、前後の画像が揃っているので、旅の途中で翅その他がどのように変化したかが分析できます。したがっていずれも貴重な価値ある例なのです。本例の場合は、出発時には、中程度の翅の鮮度の個体でしたが、約1ヶ月余の移動経過で、半ランク程度の翅の劣化が生じたと考察できました。
 読者には、『アサギマダラは(間違いなく)不思議な再遭遇体験を生む不思議な生命体』であることを、本例を通じて少しでも分かっていただければ幸いです」。
   (栗田昌裕。SRS提唱者。051228記載)。


第2134話(栗田)■グランデコから三重県大紀町までアサギマダラが513kmを移動した(SRS10429 05.8/31) <三重県9例目>
「2005年8月31日に、福島県で標識をしたアサギマダラが、56日後に、三重県南伊勢町で再捕獲されました。
 以下、詳細を記載します。
 05年の8月31日に、福島県のグランデコスキー場で、私がアサギマダラに『SRS10429』と標識をして放蝶しました。
 その後、46日後の05年10月26日に、三重県度会郡大紀町錦で、自宅のフジバカマに訪れたその蝶を西村冨士生さんが再確認して報告してくださいました。
 移動距離は約513km。移動方向は南西です。
 本例は、三重県でのSRSマーク個体(グランデコ発)の再捕獲12例のうちの9例目のでした(9例目までは以下の通り。1.伊勢市朝熊山。2.南伊勢町藤坂峠。3.熊野市。4.御浜町横垣峠。5.南伊勢町鵜倉園地。6.南伊勢町藤坂峠。7.南伊勢町鵜倉園地。8,9.南伊勢町大紀町)。
 8月3日に標識をしたSRS2310は、10月20日に南伊勢町鵜倉園地で再捕獲。
 9月3日に標識をしたSRS13118は、10月20日に南伊勢町鵜蔵園地で再捕獲。
 8月23日に標識をしたSRS9631は、10月19日に南伊勢町藤坂峠で再捕獲。
 9月4日に標識をしたSRS13536は、10月20日に大紀町錦で再確認。
 8月31日に標識をしたSRS10429(本例)は10月24日に大紀町錦で再確認。
 以上から何が分かるでしょうか。
 南伊勢町と大紀町は、隣接した海岸の町で、大紀町の方が西側になっています。グランデコからの距離は大差ありません。
 大紀町はまた、鵜倉園地や藤坂峠がある南伊勢市から、熊野市や、横垣峠のある御浜町への中間地点に位置します。
 西村さんのお庭にフジバカマがあるおかげで、時間的な要素も含めて、移動の道筋が10/24のSRS13536と10/26のSRS10429を含む複数例を通して、海岸に沿った「伊勢市→南伊勢町→大紀町→熊野市」という経路であるらしいことが「具体的に」見えてきたのです。
 上記の5例はおそらく、グランデコに滞在して、同じ頃にグランデコから南下を開始し、ほぼ同じスケジュールで移動して来たのではないかと思われます。
 直線距離で500kmもある空間を、ほぼ同じスケジュールで移動していくアサギマダラの能力は大変不思議なものと思われます。
 お互いに何らかのコミュニケーションを交わしながら移動していくのでしょうか。
 あるいは、単にその場その場の環境情報を頼りにして飛んで来た結果として、結果として、全体が同期して移動しているように見えるのでしょうか。
 アサギマダラの移動の背後には、まだ十分には解明されていない興味深い情報処理能力が潜んでいるに違いないと私は推察しています」。
   (栗田昌裕。SRS提唱者。051227記載)。


第2135話 ■那珂川、久慈川で植物の根を調べて解ったこと
「栗田先生、侑未子代表、SRSスタッフの皆様
■ 那珂川、久慈川で植物の根っ子をたくさん抜いてきました。そこで、得られたちょっといい話を少し前段もふまえてお便りいたします。
■ 河川に生きる植物の中には、流水により生育場が攪乱され、更新を続けるパイオニア植物が生育している箇所が多くあります。
 河川の植生については、研究としてはまだ詰め切れていない問題がたくさんあります。砂礫河川(石川と言います)では、石がごろごろしていて、石の表層構造やその厚さによって、生育している植物が違います。それはそうとして、そんな違いが何処にあるのか?同じ種なのに、右と左で、草丈が違うのはなぜだろうか?と思っていました。仮説を立て検証するのは私の基本です。表層の違いでわからないならば、深層環境が違う(専門的になるので避けますが、簡単に言えば、土の構成、量が違うということです)と考え、9月10日の週に那珂川、久慈川(茨城県)を中心に、植物の根っ子を徹底的に抜きました。1日300〜400本ほど抜くことを続けていくと、石の下は必ず濡れていたり、10cmも掘ると、十分に湿った環境でした。そこで、疑問が晴れ、おおまかな傾向が解ってきました。
■ 結果として解ったことは、植物の根っ子の周りに付いている石や土の大きさが違っているということでした。これにより、水分を調整して彼らはそこで生育しているのでしょう。あまり水が好きでない(乾燥した所に生育している)種(例えば、ヤハズソウ)は、抜くとパラパラと土が落ちて根にくっついていなかったりしています。ところが、その隣に生育している種は、根に一杯の土をため込んで水を欲しています。
■ 深層環境の根っ子の戦いはとても不思議です。表層の浅い土でも生きているセイタカアワダチソウは嫌われものですが成長が旺盛です。同じようなところにいるオギは十分な厚さのもつ土を好み根っ子も深いです。セイタカアワダチソウも最後にはオギにとってかわられるのです。少し面白い事実です。
■ 秋ですと、10種類程度の名前を知っていると随分色々なことが解ります。
 ヤナギタデ、オオイヌタデ、ツルヨシ、(アキノ)エノコログサ、アメリカセンダングサ、ヨモギ、ヤハズソウ、ヨシ、セイタカアワダチソウ、オギ、ヨシがいつ頃そこに来たのか?どこに居るのか(物質、時間、空間)を抑えておくと色々関連付けができて面白いと思います。
 
■ 追記:
 単純法の後に会社の研修に週末まで行ってました。
 この講習(=会社の研修)では、目的をもって物事をやることを強調され、それには共感しました。また、栗田先生が平素おっしゃっているSRSは定量性を重んじるということを実感しました。
 しかし、この講習(会社の研修)では、心の考え方(SRSで言えば六心領域)についてみると、複雑であると定義した後に、あいまいな評価で判断されていました。
 SRSの固有性をとても強く感じた講習となりました。
   (大○哲○ SRS速読上級、記憶法、瞑想法 受講者。051023受け取り)

【栗田注1】 定例会「単純法」の講義内容は06年1月には、DVD版で入手可能となります。興味がおありの方は、SRS研究所(電話03−3828−0359)にお問い合わせください。
【栗田注2】 植物の根の戦いは、心に引き比べると、目に見えない潜在意識の領域を理解する上で参考になります。私たちの心の中にも、さまざまな根の領域の戦いがあります。
 同様に、根の戦いは、目に見えない社会での戦いにも引き比べることができます。
 2005年1月16日の定例会(=特別指導会)「安定法」(精神・生活・運命安定化法)でもそのような考え方やとらえ方について少し触れることになるでしょう。
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