■ SRSメールマガジン第14号

 
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2002.11.20
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 ◇エス アール エス研究所メールマガジン◇
          第14号 

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☆ 目次
[エス アール エス ホットニュース]
  ●SRS速読法・中級5回講習(第402クラス)開始
  ●SRS速読法・初級5回講習(第403クラス)開始
[最新版3D写真]
  ●黄葉樹林と初雪/月夜野町/群馬県(パラレル法)
[全人会ニュースより]
  ●「人は固定観念で誤解する・・・飛行機の中でのエピソード」
                (全人会ニュース391号より)
[季節だより]
  ●吾妻渓谷で深まる秋の気配と渓谷美に浸る
   ・・・ ウォーキングを通じて、五感を開放し、知覚力を活性化し、
  想像力を駆使して、自然の景観を丸ごと心の場に移築しよう
[栗田先生近況]
  ●日本手技療法学会で「押圧健康法」について実技指導をすることに決定、など。
[出版案内]
  ●「脳力全開 栗田式記憶法入門」(PHP研究所。文庫)の発刊、など。
[講座案内]
  ●「記憶法」、「肩の会」、「眼力法」
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[エス アール エス ホットニュース]
●SRS速読法・中級5回講習(第402クラス)開始
 2002年11月16日(土)から、文京区千駄木の教室でSRS速読法・中級5回講習が始まりました。このクラスは、年をまたいで来年1月11日までの予定で授業が行われます。このクラスの参加者は49名です(平均年齢は37.9歳)。
 第1回(ステップ11、12)が終了した段階で、
   読書速度は、クラス平均で見ると、
      初級初速は891字/分、中級初速5212字/分で、
      ステップ12終了時には15763字/分となり、
      初級初速からのクラスの平均倍率は17.6倍、
      中級初速からのクラスの平均倍率は3.0倍となりました。
 (なお、中級初速とは、本人がここから中級を始めようと自由意志で設定した値です。
 これは、一般には初級の最後の数字とは直接の関係がありませんので誤解なきように)
   迷路(20秒でたどるもの)は、
      中級の冒頭は20.6個だったものがその日に22.6個(1.12倍)になり、
      計算(60秒でできる個数)は、
      中級の冒頭では97.7個だったものがその日に102.8個に増えました。
[データはいずれも平均値。倍率は比率の平均値を示す]。

●SRS速読法・初級5回講習(第403クラス)開始
 前述の中級クラスの翌日、2002年11月17日(日)から、文京区千駄木の教室でSRS速読法・初級5回講習が始まりました。
 こちらのクラスは年末までの日曜日に講義が行われます。
 参加者は19歳から68歳までの66名です(平均年齢は33.9歳)。
 第1回(ステップ1、2)が終了した段階で、
    読書速度は、クラス平均で見ると、
      初速922字/分だったものが2027字/分となり、
      クラスの平均倍率は2.3倍となりました。
    迷路(20秒でたどるもの)は、
      8.7個だったものが13.3個に増えました(61%アップ)。
    計算(60秒でできる個数)は、
      76.5個だったものが、89.1個(18%アップ)、
に増えました[データはいずれも平均値。倍率は比率の平均値を示す]。

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[最新版3D写真(添付書類)]
●黄葉樹林と初雪/月夜野町/群馬県
(パラレル法で立体的に見えます)
[解説]
 11月9日、紅葉が美しい山々の間をドライブをしていると、粉雪が降って来た。 
 見る見るうちに山々に薄い白いベールがかかった。
 しばらくの間、車から降りて、黄葉と白色の不思議な取り合わせに見とれていた。
 雪景色というと、落葉した幹が並ぶ林床が真っ白に覆われた映像がまず思い浮かぶが、秋の終わりには、葉が落ちきらないうちに樹木全体を雪の衣でくるむことが起きるのだ。
 植物たちの活発な一夏の営みが終わり、これからしばらくは、凛とした透明な大気の中で、静かで厳しい冬の気配が山野の一帯に居座ることになりそうだ。
  撮影・解説:栗田昌裕
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[全人会ニュースより]
●「人は固定観念で誤解する・・・飛行機の中でのエピソード」   (全人会ニュース391号より)
 
 世の中は誤解で満ちている。この伝心法の連載では、どのような誤解があり得るかの実例を紹介している。参考にしてほしい。

エピソードB 「ある飛行機の中での話」
 ある人が、夜に成田を出発した国際便の飛行機に乗っていた。
 数時間もたち、深夜になると、機内の映画の放映も止まり、多くの人が、次第に眠りに入っていくのが通例だ。
 搭乗員もどこかで休憩しているのだろう、その日も、訪れることが途絶えた。
 ところが、その機内では、どこかの座席から、かなりの音量で日本の歌謡曲が終わることもなく、流れ続けていた。
 「どこから聞こえてくるのだろうか」と、彼が周囲を見ると、通路を隔てた斜め左前の座席に、派手な服を着た若い女性が座っていた。
 彼女の耳にはヘッドフォンが付いていて、それに耳を澄ませているようだ。
 音は明らかにそのヘッドフォンから流れており、最大の音量で聴いているのに違いなかった。
 「それにしても大きな音量だな。いったいいつまで聞き続けるんだろう。
 もう少し周囲の迷惑を考えてもいいのに。若い人はこれだから困る。」
 彼は、1時間我慢をした。しかし、その女性は、ときどき体を動かすだけで、一向に、音量を下げる気配はない。
 そこに、たまたま外国人のスチュワーデスが通りかかったので、くだんの女性に、音量を下げてくれるように、と伝言を依頼した。
 すると、そのスチュワーデスは、女性に近づき、その横にひざまずくと、勝手にヘッドフォンを外してしまい、その女性の膝に乗せた。
 その間、若い女性は身動きひとつしなかった。
 彼女は眠っていたのだ!
 スチュワーデスは、彼の方を向くと、にこりと笑って、「この人は耳がほとんど聞こえない人なのです」と英語で述べた。
 すなわち、その女性は、耳が聞こえないので、ボリュームを全開にして音楽を聴いていたのだが、そのまま眠りこんでしまったのだ。
 スチュワーデスは、サービスの中で彼女の難聴を知っていたのである。
 彼は、その女性が不作法であると思い込んでいたことを恥ずかしく思った。

 さて、以下のキーワード(=KW)を理解しておこう。
  KW「無意識の思いこみ(=『人は皆正常な聴覚を持っている』)が誤解を生む」
 世の中には、聴覚が低下していることは理屈では分かっていても、目の前の特定の人の聴覚が低下しているかどうかは、判別する手段がない。だから、つい、正常な聴覚の人しか想定しない行動を取るのだ。
  KW「誤解は個人差に対する無理解から生まれる」
 どんな集団の人にも個人差がある。だから、上のような誤解が起きない対策としては、
  KW「人には個人差があることを常に知っておくこと」
が必要である。少なくとも、上のケースでは、1時間の間のどこかで、聴覚が弱い人を想定すべきであっただろう。

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[季節だより]
●吾妻渓谷で深まる秋の気配と渓谷美に浸る
 ・・・ウォーキングを通じて、五感を開放し、知覚力を活性化し、
想像力を駆使して、自然の景観を丸ごと心の場に移築しよう

 吾妻渓谷は群馬県の吾妻町にあり、吾妻川が岩を穿って創り上げた深い谷である。
 吾妻は「あづま」とも読めるが、この場所は「あがつま」と読む。
 吾妻川は榛名山の北の麓を西から東に流れ、いくつかの町を貫いて、渋川市で利根川に合流する。
 吾妻渓谷は、紅葉の美しい場所だと聞いていたので、いつか訪れてみたいと何年も前から思っていた。そんなチャンスが11月20日に訪れた。
 このあたりの道路は、右側の急峻な山の斜面を削って作られており、左下方の峡谷に沿って走っているため、駐車する場所がほとんどない。みやげもの屋が待ちかまえている通常の「観光地」ではないのだ。
 小さいトンネルを越えた先のカーブに、「紅葉台」と書いてある駐車スペースが見つかった。そこに車を止めて、左手の谷川に通ずると思われる雑木林に歩いて降りた。
 紅葉台は、やや広い斜面のスペースをなしていて、種々の落葉樹がすくすくと育ち、その梢は美しく黄葉していた。
 日本の本来の落葉林には、紅葉する樹木は少なく、黄葉するものが主体だ。このあたりも例外ではなく、やや橙色を帯びた黄色が山の斜面の落葉樹林を彩っていた。
 驚いたことに、紅葉台の周囲は、册も何もない状態で、突然、深い切り立った断崖をなして落ち込んでいた。遙かかなたをおそるおそるのぞき込むと、一部だけ川の流れが見えるが、雑木の枝が視野の大半を遮り、全体を眺めようとすると、つかまるものもないまま転がり落ちてしまいそうだ。
 紅葉台から戻って、歩行者用の細い道路が谷川に整備された道を歩いた。
 トンネルのあたりまで戻ると、歩道のすぐ横が切り立った崖になっており、深い谷間を一気に眺望することができた。
 そこに落ち込む対岸の崖はゆるやかな山の斜面につながり、さまざまな樹種の黄葉の色彩変化を楽しむことができた。谷が深いので、かなり大きな樹木も、ほんのひとにぎりの黄色のかたまりとして遠くに見える。
 やがて、「吾妻峡」の入り口の表示を見つけた。斜面の細道をつづら折れに下っていくと赤い橋があった。ここが吾妻峡のいわば中心だろう。
 「鹿飛橋」と呼ぶその橋の中央の欄干から谷底を見下ろすと、垂直に切り立った両岸の岩の屏風に挟まれて、30メートルも下方に、緩やかな渓流が水をたたえて流れていく様子を眺めることができた。
 長い歳月にわたって、水流が営々と流れ続けるだけで、こんなに深く岩塊をえぐり、こんなに切り立った岸壁を作り出すことができるのか、と自然の造化力に改めて感心した。
 カナディアン・ロッキーと呼ばれるカナダの美しい山脈の一角に、ジャスパーという小さな町がある。そこから車で10分ほども東南に走ったところに、マリーン渓谷と呼ばれる深く浸食された谷を持つ川の流れがある。
 吾妻渓谷はマリーン渓谷によく似ていると感じた。
 マリーン渓谷には、流れに沿って針葉樹の中を抜けて散歩できるトレール(散歩道)がある。吾妻渓谷も、飛鹿橋を越えると、谷間に沿って散歩できる山道がどこまでも続いていた。
 たくさんの写真を撮影しながら、無数の落葉が散り敷いたその山道を往復してみた。
 美しく紅葉したモミジを鑑賞して歩いたり、吾妻川に向かって左の山から注ぐ清流の作った静寂の谷間に分け登って、岩場の陰に貯留した水たまりを鮮やかな色彩の落葉が埋めている様を鑑賞したり、深い谷間に落ち込む斜面を勢揃いして埋めている樹林の分布の見事さに驚嘆したり、花期も結実期も終えた種々の山草を手に触れて観察したり、左手の岩の壁にシダが生えたりコケが覆ったりしている様子を撮影したり、ホオノキの大きな落葉を踏みしめて急峻な斜面に設置された階段を上ったり、対面の山肌が夕方の太陽に照らされて美しく映える様子に感動したり、私と同じ様な動機でここを訪れて散歩している人々に出会ってにこやかな笑顔に接したり、いったいどれほどの歳月の巡りがこのような深い谷間を形成したかに思いを寄せたり、春先のみずみずしい新緑に溢れるこの地域の様子を想像したり、・・・。
 深まる秋の気配が濃厚な自然の静謐の中で、ぜいたくでくつろいだひとときを心豊かに過ごすことができた。
 こうした体験を通じて、心の中に「そのまままるごとの吾妻渓谷」を作り上げる作業が進行した。現実の吾妻渓谷は滅多なことで再訪することはできないが、心の中に出来た「吾妻渓谷」は、いつでも好きなときに繰り返し訪れることができる。
 このようにして、五感を全開にした散歩の体験を通じて、「地球の景観」の一つが新たに心の空間に移築されたのである。
 皆さんも、いろいろな美しい場所を訪れて、そのつどよく観察しながら丸ごと取り込んで、心の中に地球の美しい景観を作り出していくとよい。
 それは心のキャパシティを増し、情報処理能力を高める、楽しく味わい深い営みである。

※みなさまからも[季節だより]の原稿を募集いたします。
 日本は南北に長い国です。自然は、同時期に各地方でさまざまな表情を見せてくれます。このマガジン上に、たくさんの地方からの「同時期自然レポート」を載せていきたいと思います。下の要領でお送りください。

1. 記録した日付、場所、送信者のお名前をお書きください。(掲載は匿名でいたします。)
2. ホームページから通常のメールアドレスを使ってお送りください。
3. メールのタイトルを「季節だより」としてください。

 なお、紙面の都合で、お寄せいただいた原稿すべてを載せることができない場合があります。また、短く編集するなど、いただいた原稿にこちらで手を加えさせていただくこともあります。どうぞご了承ください。
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[栗田先生近況]
●2003年3月の「日本手技療法学会」にて、SRSの健康法の一領域である「押圧健康法」に関して、その効果に関する報告と、参加するプロの治療者たちへの実技指導とをそれぞれ行うことに決まりました。押圧健康法に関しては、2001年8月の第74回定例会(特別指導会)にて指導がなされました。

●直木賞作家・山本一力氏との対談記事の前半部分が、次号(1月号)の「ダ・ヴィンチ」に掲載されます。
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[出版案内]
●速読法の本が12月上旬にPHP研究所から出る予定です。

●「脳力全開 栗田式記憶法入門」(PHP研究所)が、各書店で入手可能となりました。正式な発刊日は11月15日です。 

●「不動産受験新報」に連載中です。
 不動産受験新報、12月号」、住宅新報社、2002年12月1日発行。
  「資格試験を突破する能力開発法 第11回」、p163−166。
    指数法則に関して述べている。

●「栗田式 仕事力を10倍高める速読トレーニング」(PHP研究所、2002年7月21日発行)は、好評をいただいています。

●「速読法と記憶法 パワーアップ編」(栗田昌裕著、KKベストセラーズ、2000年9月発行)は、同出版社の「速読法と記憶法」の続編です。中級、上級のメニューが載っています。

●「心身の科学 第37巻」(SRS研究所)が発行されています。
 2001年11〜12月の全人会ニュースの第376−383号の内容が収録されています。ご希望の方は、SRS研究所(電話03−3821−3197)にお問い合わせを。

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[講座案内]
●速読法初級5回講習、一泊研修
 5回講習:1/12(土)、18(土)、19(日)、25(土)、26(日)午前9時より。
 一泊研修:2/1(土)〜2(日)
 どちらのクラスもまもなく満員になります。
 受講ご希望の方はお早めにお申し込みください。

●定例会 12/19  第90回「内観法」【内観力追求強化法】
        内面観察力は知的情報処理の仕組みを点検し、自覚し、その制御力を高
        め、情報処理能力を発展させるために役立つ重要な能力です。その力を
        どのようにして涵養し、どのように強化するかを指導します。
       1/30  第91回「進化法」【進化鳥瞰開発法】
        進化論の歴史はガラパゴス諸島をダーウィンが訪れて、フィンチを始め
        とするさまざまな生き物の島毎の変化を観察することから始まった。
        今回、年末年始にガラパゴス島を訪れる予定なので、その報告を兼ねな
        がら、進化論の展開とSRS能力開発法との重なり部分に注目し、能力
        開発に進化論のアイデアをどのように活用するかを解説する。
       2/ 20 第92回「表現法」【高速出力表現法】
        出力は自分の思いを言葉や行動で表現する営みである。出力の仕方には
        無数の可能性があり、その選択と工夫によって、皆さんの価値が決まっ
        て来る。試験に受かるかどうかも、出力表現の仕方に依存する。迅速に
        かつ的確にかつインパクトのある出力表現をどのように行うかについて
        SRSの体系に即して解説する。

●肩の会  この会では、自分でできる心身のチェック、凝り痛みの改善法を指導し
        ます。相互にチェックすることも行います。
        次回は、12月5日の夜です。

●健康法  金曜日午後に行われます。

●眼力法  金曜日の夜に行われています。11月22日が第10ステップです。
        このクラスでは、変動磁気を用いた方法、栗田式手技を用いた方法、
        3D写真を用いた方法の3通りが活用されています。
        ※出席ご希望の方は研究所まで早めにお電話を!

●講座のご案内
 各種講座の日程がホームページに掲載されています。
 受講お申し込み、お問い合わせはtel. 03-3821-3197までお願いいたします。


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