■ SRSメールマガジン第70号

 
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2004.6.20(2004:7:12送信)
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 ◇エス アール エス研究所メールマガジン◇
          第70号 

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☆ 目次
[エス アール エス ホットニュース]
   ●SRS速読法中級5回講習(No.436クラス)開始(初日感想文6件)。
[最新版3D写真(添付書類)]
●ウラナミシジミは敏捷・可憐で渡りをする蝶
    /シジミチョウ科/パラレル法
[全人会ニュースより]
   ●「文章作成時には想像力を2通りで用いる」
   ●「誤解、誤読を避けるために想像力を用いる」
                  (いずれも全人会ニュース473号より)
[季節だより]
  ●7月上旬の上毛高原のホタルの里でゲンジボタルとヘイケボタルを鑑賞
・・・ゲンジボタル・ヘイケボタル・モンキチョウ・ベニシジミ・
   スジグロシロチョウ、カエル、セミ、ドクダミ・ヤブカンゾウ・
   ハルジョオン・ソバ・ガクアジサイ・ヒレハリソウ(コンフリー)の花、
   トマト・ナス・クルミ・ヤマボウシの実
[栗田先生近況]
   ●雑誌「ブランドコスメ」2号目の取材(8月20日発売)。
   ●医道の日本のビデオ撮影の予定。
   ●HPの「3Dクイズ」の第11問掲載中。
   ●HPの10倍突破体験談は439人提示(+3人)。
   ●HPの速読法子供クラス10倍突破体験談は42人提示(+1人)。
   ●全人会ニュースの冒頭写真は4件増加(377号〜381号)。
   ●HPの「3D昆虫園」は24種展示(+2種)。
   ●アサギマダラ特別コーナーは11項目展示(+1項目)
   ●HPの「3D水族館」は40種展示(+2種)。
   ●HPの「3D植物園」は235種展示(+4種)。
   ○HPの「3D風景集」は、41景展示(+0景)。
   ●HPの「ちょっといい話」は第598話まで掲載(+24話)。
   ○不動産受験新報の次の連載は「SRS瞑想法」。
[出版案内]
   ○「3D写真で目がどんどん良くなる本 水族館編」三笠書房。新発売。
   ○「速読王 栗田博士の驚異の資格試験突破法」住宅新報社。発売中。
   ○「脳をいままでの10倍よく働かせる法」三笠書房。発売中。
   ○医道の日本社から五十肩の治療の本を出版予定。
   ○三笠書房から「脳をいままでの10倍よく働かせる法」発売中。
   ○医道の日本社から、治療家のためのSRS治療法ビデオ発売中:
     「五十肩の治療法」「頸部疾患治療法」「腰痛治療」。
   ○医道の日本社から、、治療家のためのSRS治療法ビデオ新発売:
    「栗田博士の臨床シリーズ まわひねりき療法 膝痛編」。
   ○医道の日本社から「回転健康法のビデオ」発売中。
   ○株式会社プロシードから、「目がホリディ」(パソコンソフト)発売中。
   ○新発売の「3Dシート」が40種に増加(+0種)。
   ○「心身の科学」第47巻新発売。問い合わせは研究所に。
   ○「眼力を高めるパワード・アイ」(健学社)発売中。
   ●不動産受験新報に連載中。速書法の最終回。
[講座案内]
   ■「初級速読半月集中クラス」は9月4日開講。
   ■「初級速読一泊研修」は10月16〜17日(土日)開講。
   ■「中級速読法」は12月下旬開講予定。
   ■「記憶法A」は12月開講予定。
   ■「瞑想法A」は11月開講予定。
   ■「初級子供クラス」は7月26日前期、8月25日後期にそれぞれ開講。
   ■「定例会」。8月17日(火)のテーマは「強靱ファイル構築記憶法」。
   ■「肩の会」の年間計画。7月22日(木)は「均衡健康法」。
   ■「第39回SRS速読法検定試験」は7月15日(木)。
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[エス アール エス ホットニュース]
●SRS速読法中級5回講習(No.436クラス)開始(初日感想文6件)。     
 2004年6月20日から、千駄木の教室で、速読法中級半月5回講習が始まりました。これはSRS速読法の第436番目のクラスになります。
 中級クラスは、昨年12月以来6ヵ月ぶりの開講となりました。
 今回の中級講習参加者は20歳から57歳までの29名(平均年齢33.8歳)で、うち2名が再受講者です。
 第1回(ステップ11、12)が終了した段階で、
 読書速度は、クラス平均で見ると、
    初級初速は949字/分、中級初速7423字/分で、
    ステップ12終了時には19658字/分となり、
    初級初速からのクラスの平均倍率は24.4倍、
    中級初速からのクラスの平均倍率は3.8倍となりました。
 (なお、中級初速とは、本人がここから中級を始めようと自由意志で
 設定した値です。
  これは、一般には初級の最後の数字とは直接の関係がありませんので
 誤解なきように)
 迷路(20秒でたどるもの)は、
    中級の冒頭は21.1個だったものが
    その日に24.6個(1.17倍)になり、
 計算(60秒でできる個数)は、
    中級の冒頭では105.4個だったものが
    その日に111.5個に増えました。
    [データはいずれも平均値。倍率は比率の平均値を示す]。

 ステップ11、12の感想文をご紹介します。

■例1 MT(男性22歳)
【step12柔軟訓練】柔軟訓練のたびに、柔らかくなっていった。と、書けば当たり前のように聞こえるが、SRSの柔軟訓練は直接その場所を訓練するのではない訓練で行う点ですごくユニークであり、おどろきであり、感動である。体には今まであまり気をつかっていなかったが、気にすることにしよう。

■例2 JS(男性23歳)
【step11総合感想】一連の柔軟性の訓練では、体全体がスッキリしその後の速読がとてもやりやすくなった。朝の目覚めに行うのがよさそうだ。イメージ訓練(名前)は立体性が増し、とても楽しくできた。無意識のうちにブレーキをかけているという話はとてもためになった。潜在意識を開発していけば、このブレーキが解除でき、いろいろと可能性が広がりそうである。
【step12分身訓練】自分の中にこんなに過去の自分がいたとは驚き。全く変わっていないところもあれば、180°考え、好みが変わっていたりもする。小さい自分を想像するとしがらみにとらわれない純心さや無邪気さを教えられる。逆に、もっとこうしていればなあと今になって後悔するところも出てきた。もっと深いところに探りを入れていろいろな自分を見てみたいと思った。

■例3 HT(男性23歳)
【step12柔軟訓練】午前中(ステップ11)でやった以上の結果が出た。柔軟のバリエーションが増えたことで、身体の細かいところまで、きちんと感じることができた。身体が軽くなり、気分もスッキリした。
【step12分身訓練】カコの自分がすべてありありと思い浮かんできた。それぞれの自分と手をつないだり、身体にふれると、その当時の思い出の場面がいくつも浮かんできて、とても感動した。過去の自分は生きているんだなと初めて、しみじみと感じた。こういうことに気づかなかったが、今日、気づくことができて本当によかった。たくさんの自分に助けてもらってこれから生活していこうと思う。
【step12総合感想】各訓練が多重の効果をもたらすことを実感しました。今日の訓練の中で、特に印象に残ったのはイメージ訓練の分身訓練です。とてもありありとイメージでき、たくさんの思い出がよみがえり、思わず感動しました。たくさんの自分がいるということがとても納得いきました。イメージ訓練の場合は、一人でやるよりも、教室でやる方が効果がありました。最近、身体が不調だったのですが、とても元気になりました。今日一日、すごく楽しかったです。ありがとうございました。

■例4 MI(男性25歳)
【step11共鳴呼吸変法/イメージ法】・初級のときにくらべてイメージが簡単に描けた事に驚いた。・イメージと体が連動して変化し、深いリラックス感が得られた。背景に奥行きを加えるように表現力を増して行きたい。
【step11総合感想】初級より先生の話を集中して聞くことができ、また心にも良く響いた。柔軟性を見る運動ではシンプルな動作なのにまるで30分ほど泳いだかのような温かさが体に感じられた。速読では読みプリントを繰り返し読むほうが字数が増える傾向があった。自分で持ってきた本にすると、字数が急に落ちたが、読みたいと思っていた本だけに理解度が非常に良かった。「成功体験を多く作る」「一人の向こうに千人がいる」というKWは今後も特に心に留めて活用したいと思う。
【step12閉眼片足立ち】足を高く上げる。両手でバランスを取るなどしたらだいぶ安定した。手で空気をおさえるようなイメージもなかなか上手く使えた。
【step12総合感想】たった一日だが、理解度が著しく上昇した。計算と迷路が、それぞれ「音を意識しなくても計算できること」と「部分毎に適切な判断が出来ること」を気付かせてくれ、より自信が持てたからだと思う。中級初速が高かったので倍率はまだまだだが、理解に関して自信がついたので、今後さらにスピードアップさせて行きたい。初級以上に中級は示唆に富んだ内容で、これを生かして自分の能力を高めることが楽しみになってきた。

■例5 HH(男性29歳)
【step11総合感想】中級で多少緊張した。自分なりにトレーニングしていたつもりだが、まさにさびついていたのかもしれない。教室でみなさんと一緒に学ぶとやっぱり気合いも違ってくる。ペースは速いが何とか食らい付いていきたいと思う。気迫!!しかし人間て奥深いなぁ。
【step12柔軟訓練】けっこう柔軟な方なのでこれ以上はそうかんたんにいかないだろうと思ったが、限界なんて意外と越えられるかも。こんな短時間でこんなに変わるとは!!思い込みってコワイ!頭も柔軟でいなきゃ!
【step12総合感想】長い時間の講義はあっと言う間だった。先生の話は一言一句聞きもらさないようにしている。魚を信じて全部入れている。僕の課題はやはり「理解」だなぁと思う。しかし人間の心はおもしろい。どこまでも不思議だ。次はどんな感動に出会えるのだろうか。楽しみだ。

■例6 SM(男性41歳)
【step11総合感想】・場の大切さを改めて感じた。徐々にやる気が出てきてエネルギーと化していった。場をもっと大切に感じるようにしたい。・初速読みの理解度が上がっていた。成長していたとうれしくなった。・速読は日々努力していたのでまあまあという感じだった。・光らせて、目印体験を日々作る様にしたい。
【step12分身訓練】過去の自分に勇気づけられた。過去の自分も楽しそうに生活している。過去の自分が今の自分を見て立ぱになったなあ。過去の自分がかわいかった。
【step12総合感想】・出力する事で価値観がためされる事を改めて知った。自分の価値がわかり偏りを知り自分を変えるチャンスがあると思った。・速読以外の色々な発見があった。イメージを鮮明にする事や何気ないときの手足の位置が健康を決めるなど。・光らせるひびかせる訓練をもっとしたいと思った。

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[最新版3D写真(添付書類)]
●ウラナミシジミは敏捷・可憐で渡りをする蝶
    /シジミチョウ科/パラレル法

【解説】
ウラナミシジミウスバシロチョウはシロチョウ科の可憐な蝶。
 分布は本州南部から四国、九州、南西諸島に渡る。
  食草はマメ科植物で、作物ではソラマメ、野生ではクズなど。

本州の南部の霜が降りない場所が、越冬する北限と言われる。
 そこから、年に数回発生しながら、北上していく。
  初冬には北海道に到達する。

体は小さいが、敏捷な蝶で、海をも渡っていると考えられる。
 私の子供の頃の実家では秋になるとセンゴクマメによく産卵した。
  時にそれを飼育したが、当時は渡りをすることは知らなかった。

2004年2月下旬、沖縄本島のやんばるの山中で成虫を撮影した。
 予想しない出会いだったので、驚きだった。
  古い個体だったので、成虫で越冬していたのだろう。

2004年5月上旬喜界島北端では日毎に個体数が増えていった。
 もしかしたら、そこから、北に渡っていったのではないか。
  こんな小さい体で海を渡ることは驚き以外の何ものでもない。

写真は、奄美大島の長雲峠で撮影したもの。
 2004年6月24日、ハイビスカスの葉の上で、
  敏捷に飛んでは止まり、飛んでは止まりする数匹の個体を見た。

   【パラレル法で立体視ができるのでやってみよう】
                 撮影・解説:栗田昌裕 040614記
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[全人会ニュースより]
   ●「文章作成時には想像力を2通りで用いる」
 文章を書くときには、想像力を駆使して内容を充実させることが必要である。
 今回は、想像力をよりよく働かせるための考え方や訓練の技術を紹介していこう。
 まず、想像力には二通りの役割があることを知っておこう。
 第一の役割は、書く内容をふくらませて、すみずみまで明確にすることである。
 この作業は、文章の内容を質、量の両面で完成する上で必要である。
 書く人が内容に関して十分な知識や理解を持たない場合、書く文章も不完全なものとなる。
 したがって、「対象となる領域」や「テーマを構成する素材」に、想像力という知性の「光」を十分に当てて、「暗いところ」、「見えないところ」、「あいまいなところ」がない状態にして、文章を書くことが望ましい。

   ●「誤解、誤読を避けるために想像力を用いる」
 想像力の第二の役割は、読者に関してさまざまな想像を広げて、推測をしておくことである。
 この作業は、文章がどのように読まれるかを想定して、誤読を避けるための予防措置をする上でも重要である。
 一般に、対象を理解する上で必要な最低限の知識や体験が欠如している場合、読者は誤読をしやすいものである。そのような状況が推定される場合は、あらかじめ文章の理解に必要不可欠な説明を文章の中で補っておくべきである。
 文章があまりに簡潔すぎると、読者の想像力を働かせるきっかけが不足するので、理解が浅くなりがちだ。
 逆に、提供する情報が多すぎると、読者は消化不良になる。文章が長すぎたり、表現が冗長すぎると、内容の本質をつかむことが困難になって、ずれた理解に陥ることがある。
 また、あまりに複雑な論理を辿らせるような書き方は、読者の知的体力を消耗させ、理性的な判断を放棄させて、結局は十分に理解してもらえないことになりがちだ。
 速書法の実践に際しては、以上のように、読者に関する想像力を十分に広げて、読者の知的レベルや、社会的な背景を的確にとらえて、読者に合った書き方をする技術が要求される。

                 (いずれも全人会ニュース473号より)
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[季節だより]
  ●7月上旬の上毛高原のホタルの里でゲンジボタルとヘイケボタルを鑑賞
・・・ゲンジボタル・ヘイケボタル・モンキチョウ・ベニシジミ・
   スジグロシロチョウ、カエル、セミ、ドクダミ・ヤブカンゾウ・
   ハルジョオン・ソバ・ガクアジサイ・ヒレハリソウ(コンフリー)の花、
   トマト・ナス・クルミ・ヤマボウシの実

 1■ 群馬県月夜野町にはゲンジボタルとヘイケボタルが同時に見られる場所がある。これは全国的にも珍しいことだという。
 そこは、上越新幹線の上毛高原駅から、歩いて数分の場所にある。
 嶽林寺という寺の敷地がある丘の南北を挟むように、二股に分かれた渓流が西から東に流れている。渓流にはゲンジボタルが棲息し、渓流の横に広がった水田地帯にはヘイケボタルが住んでいるのだ。
 実際には、棲み分けをしているのだが、なわばりが道路を隔てて接しているので、渓流と水田の間の道を歩くと、二種のホタルが飛ぶ様子が同時に見えるというわけだ。
 散歩コースとして、約2km程度の道のりで全体が歩けるようになっている。
 例年、ホタルは6月中旬から7月中旬にかけて観察できる。
 ゲンジボタルの方がやや早期に現れ、ヘイケボタルは若干遅れる。
 その一番のピークと思われる頃に、月夜野町主催のホタル祭りが開催される。
 今年は6月19日〜20日がその祭りの日だった。
 
 2■ 残念ながら、ホタル祭りの日には、都合で訪れる機会が持てなかったが、2週間遅れの7月5日の夜には、家族とホタルの様子を見にいくことができた。
 午後7時過ぎから、嶽林寺の南側の渓流のほとりで日暮れを待った。曇りの日だったが、7時半頃が日没と思われ、その頃からホタルが飛ぶことが期待された。
 山間の緑の多い風景から、次第に光と色彩が消え、あたりが静かにたそがれていく様子を落ち着いた気持ちで鑑賞していた。
 水田には、青々としたイネが20cmほどの高さに生えそろっていた。
 渓流には、ドクダミの群落が白い開を咲かせていた。
 もう少し早い時期には、ヤマボウシなどが白い花を咲かせている場所だが、ヤマボウシの花はすでに若い実になりかかっていた。

 3■ その日の昼間に周囲を散歩したときには、駅の近くの水田のあぜにヤブカンゾウの花がたくさん咲いていた。毎年、7月上旬になると、オレンジの花が一気に咲き始めるのだ。
 ハルジョオンは春から咲いているが、まだまだ白い花をたくさん咲かせている。
 蝶ではモンキチョウや、ベニシジミ、スジグロシロチョウが舞うのを見かけた。
 ある畑では白いソバの花が満開になっており、他の畑ではトマトやナスが実りを迎えていた。広い畑にはコンニャクがすくすくと成長していた。ダイズ畑はこれから育つ段階にある。
 民家の軒先にはまだガクアジサイが美しく咲いている場所があった。
 栽培植物として導入されたヒレハリソウ(コンフリー)が、野草化して生えている一帯には、淡い青紫色の花が5月に盛りを迎えていたが、今でも少しは咲き残っていた。
 水田にはカエルがしきりに鳴き、丘の斜面の林ではセミが鳴く高い音色が聞こえていた。

 4■ 19時40分を過ぎても、最初のポイントではホタルは一匹も目撃できなかった。暑い日が続いていたので、例年より早く姿を消したのだろうか。
 その場所には、案内のための人がいたので、話しかけてみると、おそらく、丘の北側の渓流に行けばまだホタルを見ることができるだろう、と言われた。
 そこで、10分ほど歩いて、北側のポイントに移動した。
 途中には、クルミの大きな木があり、暗闇の歩道に、たくさんの若いクルミの実が歩道に落ちているのが観察された。
 移動するにつれて、周囲はとっぷり暮れて、丘の斜面の北側を巡ってえぐるように流れる渓流の一帯が、杉林の中で漆黒の闇を構成していた。
 ふと見ると、その中に、ふわーっと広がる光の点が現れ、ゆっくり斜めに上昇した後、すーっと消えた。ゲンジボタルの発光だ。
 それをはじめとして、一視野に1個から、2〜3個ずつ、意外に大きい光の点が現れては、ゆっくりと光を増しながら静かに移動し、またゆっくりと消えるという幻想的な場面が次々に展開した。
 ホタルの光が空間を流れるその空間のところどころに杉の幹が立ち並んで光を遮る。それが光のショーに趣のある奥行き感を与えていた。
 乱舞するというほどの個数ではではないが、散発的に発生しては消える生きた光球の動きが創り出す静かで幻想的な風景であり、初夏の夜のひととき、不思議に満たされた気持ちで過ごすことができた。
 40分ほどその様子を眺めて、新幹線の駅に戻った。

 5■ 途中、水田側では、ヘイケボタルの発光も観察することができた。
 ヘイケボタルの方が、光がやや小さくやや弱く、明滅の周期は短い。
 ゲンジボタルの動きは、おっとりゆっくりと直線的に移動するものだが、ヘイケボタルは、曲線を描きながら、ややせわしく動き続ける。
 水田の上を一見不規則に移動するヘイケボタルの軌跡は、実際には見たことはないが、あたかもミステリーサークルを作るために、麦畑の上をUFOが飛び回るときにかくもあろうか、という軌跡を連想させた。

 6■ 私が子供の頃の愛知県の実家の周囲には、ヘイケボタルがたくさんいた。
 菜の花の茎から、種子を取り除いたあとの莢がついたままの枯れた茎をゆるやかに束ねると、竹箒(たけぼうき)に似たものが出来る。
 それを用いて、ホタル狩りをしたことをなつかしく思い出す。その道具で、空中を発光しながら飛び回るホタルたちをゆるやかにはたき落とすのだ。
 そうして採集したホタルを上面と両面が網で出来た虫籠に入れ、中に入れた植物に霧吹きの水をかけて水分を確保した上で、カヤ(蚊帳)の上に虫かごを置く。
 布団に寝ころんで照明を消すと、カヤの上では、天然の光が明滅するショーが始まる。寝入るまでのひとときを、そのようにしてホタルの光を鑑賞して過ごすのが、当時の村の子供たちの楽しみの一つだった。
 その後、1950年代の後半以後には、水田に全国的な規模で農薬が用いられるようになった。そのために、水田の生き物であるドジョウやフナが消え、ホタルの餌もホタルも消えた。
 こうしてホタルがたくさん住んでいた子供時代の環境は消えてしまった。
 
 7■ 月夜野町では、町がホタルの保存のために努力をしている。
 実際、ゲンジボタルの繁殖場を渓流の上部に設置して、育てているのだ。
 そうでもしなければ、徐々にホタルの棲息範囲は狭められ、絶滅に瀕することは目に見えているだろう。
 
 8■ ホタルが、「発光現象」を生殖戦略の手段に用いたことは、きわめて不思議な選択と言える。深海のように、恒常的に光がない場所では、生物同士のコミュニケーションの手段として発光能力が進化するのは自然に理解できる。
 実際、多くの深海生物が発光能力を持って、生き伸びる上で役立てている。
 しかし、昼間は極めて明るいこの地表で、たそがれた後に光を発することで、コミュニケーションを図ろうとする戦略が採用されたことは、他の昆虫の進化の流れの中では非常にユニークな選択であると思う。
 それを可能とする生化学的な活路が進化のどのような出来事の蓄積を経て生み出されてきたのかは、特別に興味深い出来事のように思われる。

 9■ホタルは世界では2000種もいるという。日本では約40種が確認されている。そのうち、幼虫が水生であるのは、ゲンジボタル、ヘイケボタル、クマジマボタルの3種である。その食物はいずれも淡水の巻き貝である。これは世界的に見ても珍しいことである。
 他のホタルは、陸上で、カタツムリなどの陸上の巻き貝を食べる。
 ゲンジボタルはカワニナだけを食べている。また、水質に敏感なので、流れがあるきれいな川にしか生息できない。
 ヘイケボタルは、モノアラガイ、タニシなど、巻き貝なら何でも食べ、他の水生昆虫やオタマジャクシも食べるともいう。水田や沼などの水が流れない場所に住んでいる。したがって、ヘイケボタルの方が、生き残る可能性が強い。
 上記の場所は、この両方の条件が満たされた珍しい場所である。
日本のホタルのうち、成虫が発光するには5種だけであるという。ホタルはすべて発光するわけではないのも興味深いことだ。

 10■ 訪れた時期が遅く、出会うホタルの数が少ないのは少し残念ではあったが、闇の中の素晴らしい光のショーを見ることが出来て、価値あるひとときが過ごせたことを家族と喜びながら、帰路についたのである。

         -----SRSは地球の能力開発------
       -----内なる自然を育てよう----
 ※みなさまからも[季節だより]の原稿を募集いたします。
 日本は南北に長い国です。自然は、同時期に各地方でさまざまな表情を見せてくれます。このマガジン上に、たくさんの地方からの「同時期自然レポート」を載せていきたいと思います。下の要領でお送りください。

1. 記録した日付、場所、送信者のお名前をお書きください。(掲載は匿名でいたします。)
2. ホームページから通常のメールアドレスを使ってお送りください。
3. メールのタイトルを「季節だより」としてください。

 なお、お寄せいただいた原稿はすべてを載せることができない場合があります。また、短く編集するなど、いただいた原稿にこちらで手を加えさせていただくこともあります。どうぞご了承ください。
 最近いただいた季節だよりは、HPの「ちょっといい話」で紹介しています。

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[栗田先生近況]
●双葉社の美容専門誌「ブランドコスメ」の2号目の取材がありました(8月20日発売)。内容は、呼吸法に関するもの。
 栗田式超呼吸法の要約と、呼吸でいかにリラックスでき、体の複雑なシステムを改善できるか、を紹介しました。

●医道の日本社の新しいビデオの撮影が、7月に予定されています。

●HP上で「3Dクイズ」が掲載されています。
 知っているつもりのいろいろなものを見直す機会にしてください。
 現在は第11問が掲載されています。第10問の正解はブルーベリーでした。
 3名の方に、著書を贈らせていただきました。
 皆さんも、想像力を働かせて応募してください!!
●HPの10倍突破体験談は439人です(+3人)。ご参照ください。
●HPの子どもの10倍突破体験談は42人です(+1人)。ご参照ください。
●全人会ニュースの冒頭写真は以下のようになっています(+4)。
 377号「赤谷湖(群馬県月夜野町)」
 378号「日光植物園(栃木県日光市)」
 ・・・
 〜465号「奄美大島北部の龍郷湾の景観(奄美大島龍郷町芦徳)」
 〜473号「奄美大島・笠利町宇宿港と保護林の景観(空港の北方)」
●HPの3D昆虫園の内容は24種示されています。御覧ください(+2種)。
    18■テングチョウ      (テングチョウ科)
    19■リュウキュウヒメジャノメ(ジャノメチョウ科)
    20■モンシロチョウ     (シロチョウ科)
    21■ベニシジミ       (シジミチョウ科)
    22■キアゲハ        (アゲハチョウ科)
    23■スジグロシロチョウ   (シロチョウ科)
    24■クロヒカゲ       (ヒカゲチョウ科)
    →http://www.srs21.com
●また、アサギマダラの特別コーナーが11項目です(+1項)。
●HPの3D水族館は以下が最新になっています(40種[+2種])。
 34 サザナミフグは愛嬌のあるサンゴ礁の魚
 35 テッポウウオは2mも水を飛ばす虫捕り魚
 36 テングダイはヒゲ面で黄色い縞を持つ
 37 トラフザメはヒョウ模様のおとなしいサメ
 38 ニシキアナゴは黄と白の縞模様が美しい
 39 ハタタテダイは白旗を立てて優雅に泳ぐ
 40 ハナビラクマノミはピンク色のおとなしい魚
   →http://www.srs21.co
   →http://www.srs21.co
●HPの3D植物園は以下が最新のものです。現在235種まで[+4種]
  231■リンゴ(花・近接)     バラ科リンゴ属
  232■ブドウ(花・近接)     ブドウ科ブドウ属
  233■ムラサキツメクサ(花・近接)マメ科シャジクソウ属
  234■マタタビ(花・近接)    マタタビ科マタタビ属
  235■ハイビスカス        アオイ科ハイビスカス属
○HPの3D風景集は、現在41景です(+0景)。
  41 ■春の榛名富士と榛名湖
●HPの「ちょっといい話」は第598話まで掲載(+24話)。
○「不動産受験新報」の9月号からは「SRS瞑想法」の連載が始まることとなりました。
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[出版案内]
○4月末に3Dシリーズの新刊が出ました。書籍店にてお求めください:
「3D写真で目がどんどん良くなる本 水族館編」
(三笠書房王様文庫、栗田昌裕著)。

○住宅新報社から、3月末に、新著が出版されました。
「速読王 栗田博士の驚異の資格試験突破法」、住宅新報社。

○三笠書房から、「脳をいままでの10倍よく働かせる法」が
 2月下旬に発売されました。

○医道の日本社から、治療家を対象としたビデオが発売されています:
 「栗田博士の臨床シリーズ まわひねりき療法 頚部疾患編」、
 「栗田博士の臨床シーズ まわひねりき療法 腰痛編」、
 「栗田博士の臨床シーズ まわひねりき療法 五十肩編」。
 これらは即効性のあるSRSオリジナルの技術を紹介しています。
問い合わせは 医道の日本社フリーコール:0120-2161-02
○上記のビデオに、2004年6月に、
 「栗田博士の臨床シリーズ まわひねりき療法 膝痛編」が加わりました。
○医道の日本社から「回転健康法」のビデオ(一巻)が発売中です。
 これはSRS研究所でも販売しています。お問い合わせください。
 (なお、回転健康法は、定例会のテーマでもあり、定例会ビデオ+教材でも、
 より詳細な内容に接することができます)。

○株式会社プロシードから、「目がホリディ」というパソコンソフトを発売中。
 入手方法は、下記のソースネクストのホームページ上でも購入できます:
 http://www.sourcenext.com/products/mholiday_f/
上記HPには、もう少し詳しい解説もあります。好評発売中。

○「3Dシート」が40種になりました(+0種。一枚300円)。
 これは一枚のシートにクロス、パラレルの両方の3D画像を配置して、
 私のコメントを記したものです。直接、研究所でお求めになります。
 3Dを用いた眼力訓練としても役立ち、家庭に飾っておくこともできます。
 地球の美しさ・面白さを知っていただくための意図があります。
 定例会、肩の会、速読法などの講習の際にごらんください。・・・
 以下の5種が注文可能です。注文は電話でも可能です。
    35■シマリスと人間
    36■草むらのアブラゼミ
    37■オニイトマキエイは優雅に泳ぐ最大のエイ
    38■カクレミノは共生する人気者
    39■シーラカンスは謎を秘めた古代魚
    40■アカマツカサは朱色が美しい夜行性の魚
○「心身の科学」47巻が発売されました(SRS研究所)。
  全人会ニュース(SRS通信)の第463−470号
 (03年7月〜8月)が、収録されたA4版148頁の書籍です。
○健学社から著書「目と脳を鍛える 眼力を高めるパワードアイ」が発売中です。
 インターネットを用いたOn Lineでは、Amazon co.jpで購入できます。
 「栗田昌裕 パワード・アイ」で検索をすると、購入にたどり着けるでしょう。
●「不動産受験新報」に連載をしています。
 「不動産受験新報、8月号」、住宅新報社、2004年8月1日発行
 (7月に入手可能)。
 「記述式に強くなる速書法 第12回」掲載。今回が最終回です。
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[講座案内]
 各種講座の日程がホームページに掲載されています。http://www.srs21.com
 受講お申し込み、お問い合わせはtel. 03-3821-3197までお願いいたします。

●速読法初級  5回講習。
        次回は9/4(土)、5(日)、11(土)、12(日)、18(土)。

●速読法初級  一泊研修。7/24(土)〜25(日)はキャンセル待ち。
        次回は、10/16(土)〜17(日)。申し込み受付中。

●速読法子供クラス 前半は7/26(月)〜31(土)です。
          6日間の集中講習です。申し込み受付中。
          後半は8/25(水)~30(月)
          6日間の集中講習です。申し込み受付中。
     参考:HPの10倍突破体験談は42例示されています。

●速読法中級  中級では、
           平均五万字レベル(50倍以上)
        の速読力を実現します。
        そのためには、「速度」の追求だけでなく、新たな「質」の追
        求が必要となります。
        57号のメルマガの冒頭に示したように、
        実際にはそれよりもはるかに先に進みます。
        次回は12月の下旬開講を予定しています。

●記憶法A   6/22に開講中。残りは7/13、20。火曜日19時〜23時。
        記憶法はSRS独自の26の技術を指導する体系です。
次回開講は、12月を予定しています。

●瞑想法A   瞑想法は、心の場を操作するSRS独自の心の操作技術です。
        次回は、11月開講を予定しています。

●定例会 
      8/17 第110回「造玉法」【強靱ファイル構築記憶法】
        造玉(たまつくり)とは、知識や体験のファイル(これを玉と
        呼ぶ)をきちんと作る作業をいう。ファイルをきちんと作るこ
        とは、知性運用のもとである。それを強靱なものとして構築し、
        記憶法を始め、能力開発法のさまざまな分野に活かす技術を指
        導する。

      9/13 第111回「最適法」【最適解発想思考法】
        人生ではさまざまな困難な問題、難題、行き詰まり、壁が生ず
        る。それらの状況に最適な解決法を見出すための発想のセンス、
        思考の技術を指導する。

      10/13 第112回「発光法」【発光能力開発法】
        光の感覚と光のイメージ、光に関連する能力はSRSの中心的
        な課題である。それに関連する諸能力をレベルアップすること
        を指導する。

●肩の会    この会では、自分でできる心身のチェック、凝り痛みの改善法、
        健康法を指導します。相互にチェックすることも行います。
        7月22日(木)は「均衡健康法」を指導します。
        内容は姿勢を整え、心身の均衡・バランス・調和
        を実現する技術の指導です。
        講師は栗田博士。以後、
        8月は「叩打健康法」、9月は「振動健康法」、
        10月は「押圧健康法」、11月は「摩擦健康法」、
        12月は「まわひねりき健康法」、1月は「歩行健康法」、
        2月は「共鳴健康法」、3月は「思念健康法」、
        4月は「回転健康法」、5月は「重力場健康法」
        6月は、「伸展健康法」、
        とテーマを定めて年間計画に基いて教えていきます。

●第39回SRS速読法検定試験は、2004年7月15日(木曜)です。
 参加ご希望の方は問い合わせを(検定試験の問い合わせ先は
 電話03−5272−7601です)。
 【インストラクター試験も併せて受けることができます】。

 ※受講ご希望の方は研究所まで早めにお電話(03-3821-3197)を!

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