25■ガラパゴスゾウガメ: 首や甲羅の形の変化で適応した捕食戦略
   (050804)
   ・・・ガラパゴス・ゾウガメの甲羅の形や模様は
     島ごとに固有の進化を遂げた
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◆ そもそもガラパゴス諸島の名前は、巨大なリクガメを意味するスペイン語の「ガラパ
ゴ」という言葉にちなんでいる。
 ガラパゴス諸島のゾウガメは、甲羅の形や模様が島毎に異なっている。
 これは島の植性の違いによって、固有の進化を遂げたと考えられている。
 丸く盛り上がった「ドーム型」と、全体に平たく前端部のめくれあがった「鞍型」に大
別されている。
◆ ダーウィン研究所のあるサンタ・クルス島では、ドーム型のゾウガメが生息している。
 ドーム型は、湿潤で植物が密生している島に適した構造である。
 甲羅は高く頑丈で、トゲや固い樹皮をものともせず前進できる。
 一般に、ドーム型のゾウガメの方が、鞍型のゾウガメよりも大きい。
◆ イサベラ島のアルセド火山のゾウガメはドーム型で、甲高が1mを超えるものが多い
という。
◆ ウォルフ島のゾウガメは鞍型である。ゾウガメはもともとドーム型であったと考えら
れるが、島毎の環境に適応しながら鞍型に進化したと考えられる。
 鞍型のゾウガメは首を驚くほど高く持ち上げて、上方の餌を食べることができる。
 また、甲羅の高さが低いことは、狭い場所にも入り込めることを意味する。
◆ ゾウガメは、捕食をする天敵はいなかったでの、大繁殖していたが、人間によって、
絶滅に瀕した。巨大化し、甲羅を発達させ、悪条件でも生きられることは、人間以外には
防衛の仕組みとして働いたが、人間には(特に、遠洋を航海する船乗りには)、その巨大
さが逆に、「巨大な生肉の食料倉庫」として魅力的に見えたのだ。
                   (栗田昌裕。050804記)

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