読書の進化のビジョン

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 先の説明では情報処理の三段階をどう変革するかのビジョンをきちんと描いていただくように要請したが、これはいわば「出発点」(入力→処理→出力)と「目的地」(分散入力→並列処理→統合出力)を明確にしたことになる(右上図)。
 ものごとをきちんと達成する際には、第二のビジョンが必要である。それは「途中の道筋」のビジョンである。これがきちんとしているかいないかが達成度の大きな差を生む。
 そこで、速読の進歩の道筋の具体的なビジョンとして、栗田式速読法では、以下の四段階を設定する(右下図参照)。

 読書の進化ビジョン1
   「尺取り虫読書」とは毎分1000字程度で、一行づつ分かち書きの方式で読み進む読書であり、小学校高学年から通常の成人まで、ほとんどの人が行っている読書の方式である。
 「面の読書」とは二行以上づつで、文字の配置を面的にとらえて読む方式で、これが初級速読で目指す方式である。
 「蝶の読書」とは、頁の広がりを空間の中の出来事と見なして読む方式で、上級速読の方式である。
 以上の四方式のうち、前半の二方式を「音の読書」と総称する。これは表面意識を用いて中心視野から情報を読みとる毎分5000字以下の遅い読書であり「一行読みをする」というパラダイム(枠組み)にとらわれているのが特徴である。
 四方式のうち、後半の二方式を「光の読書」と総称する。これは潜在意識と周辺視野を活用して、多行読みをする毎分5000字以上の高速読書である。これが目指すべき新しい速読のパラダイム(枠組み)となる。
 実際の訓練では、音の回路を用いる従来の「音の読書」を、心身の総合的な訓練を通して、最高度に加速して、「光の読書」への変革を生むことを目指すのである。


 読書の進化ビジョン2