105■エルタテハは「サムライ」の学名を持ち人にも止まる
     /タテハチョウ科/小さい旅107/パラレル法

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【解説】
エルタテハはタテハチョウ科の蝶(学名Nymphalis vau-album samurai)。
 その一般的な知識は3D昆虫園の第34番に示した(参照)。
  後翅の中央に小さい「L」の字の白紋があるのが名前の由来である。
  
英語では、The Large Commmaと呼ばれている。これは形の連想でついた名前だ。
 見方によっては、Lは大きなコンマ、すなわち「,」にも見えるからだ。
  近縁のシータテハは英語でThe Comma、キタテハはThe Chinese Commnaと呼ぶ。

学名に「samurai」とあるのは「侍」のこと。命名者はFruhstorferという人。
 ちなみに、クジャクチョウの学名はNymphalidae inachus io geisha。
  「geisha」は「芸者」でこの蝶の美麗さからついた名前だ。
  
ルリタテハは英語でThe Blue Admiralと呼ぶ。Admiralは「提督」。
 アカタテハはThe Indian Red Admiralと呼ぶ。
  蝶に親しみを感じると擬人的に呼びたくなる。そのことが蝶の名前で伺える。

ルリタテハにも後翅の裏に白い模様がある。学名はKaniska canace no-japonicum。
 シーボルトはこれを「の(no)」の字と見て、no-japanicumと学名をつけた。
  シーボルトは日本に西洋医学を伝え、植物学にも貢献をした人物である。

写真の個体は福島県北塩原村のグランデコ・リゾートのゲレンデで撮影した。
 8月中旬に、展望のよい場所で、私のワイシャツに止まった。
  焦点や角度に苦労したが、幸い3D画像として撮影することができた。

グランデコ・スキー場では、別な個体が、私の靴に止まったこともある。
 エルタテハは他のタテハチョウ同様、樹液を吸いに来たり、吸水したりする。
  むしろ花に吸蜜に来ることの方が、珍しくて関心を惹いたりする蝶なのだ。 

     [パラレル法で立体視ができるのでやってみよう]

メッセージ「自分に止まる蝶に出逢うと、蝶の心をのぞき込みたくなる」。

     ---小さな旅は発見の旅、心の旅---
    ---SRSは美しい地球の能力開発---
     -----内なる自然を育てよう-----

    撮影・解説:栗田昌裕 (050818撮影060214記)
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