4■コーキーコヤスガエルは卵から、オタマジャクシをスキップして、
  いきなりカエルが出る
  ・・コヤスガエルは世界最小のカエルでもある
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 コヤスガエル (Eleutherodactylus) と呼ばれるカエルの仲間がいる。ユビナガガエル科
(Leptodactylidae)のミズガエル亜科 (Telmatobiinae)に属している。
 その中のコーキーコヤスガエル(Eleutherodactylus coqui、コキーコヤスガエル、コキコ
ヤスガエルとも呼ぶ)は、卵を産むとそれをオスが守るという面白い習性を持つ。卵の数
は多くはなく、ちょうどまんじゅうを三十個前後かためて置いたような形で生み付けられ
ている。それに覆い被さるようにしてオスはその卵を守るのだ。乾燥や散逸をしないよう
に守るという。面白いことに、そのオスの様子をメスが監視しているのだ。
 このカエルの最大の特徴は、卵からいきなりカエルが生まれることだ。通常はオタマジ
ャクシを経てカエルになるというのが「常識」であろうが、その例外なのだ。したがって、
水中に産む必要がない。卵を観察していると、内部が透明になり、中にカエルが出来て来
て、透明な卵のカプセルを破って外に出てくる。その大きさは、まち針の頭ほどしかない。
 コーキーコヤスガエルはもともとはプエルトリコのカエルで、そこではもっとも普通に
見られるカエルだというが、フロリダにも広がり、今はハワイに侵入して鳴き声がうるさ
く、しかも生態系のバランスを破壊するほど繁殖しているために問題視されているという。
 その大きさは、1.5〜8センチ程度という。
 カエルの多様な生態は想像を超えている。
 
 なお、数年前、コヤスガエルの何らかの種が、世界最小のカエルとして、東京のサンシ
ャイン水族館では紹介されていた。展示されていた正確な名称は不明である。一円コイン
よりも小さいことを示す写真が示されていた。
                       (栗田昌裕、050713記)

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