6■ハイイロアマガエルは1時間で皮膚を変色して擬態をする名人
一つ前のページに戻る
次のページに進む
  リストへ
HP表紙に戻る

 ハイイロアマガエル(グレーツリーフロッグ)というカエルがいる。
 これは、北アメリカの陸地に住み、3〜6cmほどのカエルである。
 背中は灰色だが、緑色っぽい木の皮や、地衣類の色に紛らわしい。
 このカエルは、皮膚の色素細胞の中の色素が広がったり収縮したりできる。
 そのために、1時間ですっかり体色を変えて、周囲の環境に自分を似せることができる。
このカエルの特徴は、冬眠の仕方である。
 極めて寒い状態になると、身体が凍結した状態になってしまう。
 しかし、そうなる直前に、わずか数分で肝臓のグリコーゲンを分解して、極めて高度の
高血糖状態を作り出し、口や鼻といった口腔内の重要なところや、臓器細胞の内部自体は
凍らないようにしてしまう。
 しかし、それ以外の体腔や、筋肉の周囲や、皮膚の下は凍っているのだ。
 そして、そのまま冬を越すのだ。
 やがて、春が来ると、凍結を解除して、再び活動をはじめる。
 ただし、外界がマイナス6度以下になると、死んでしまうという。
 このような適応が、偶然によって生まれたのかどうか、進化の道筋を考えて見るのは、
極めて興味深いテーマだ。
                       (栗田昌裕、050715記)

       ---SRSは美しい地球の能力開発---
           ---心の中の自然を育てよう---


一つ前のページに戻る
次のページに進む
リストへ
HP表紙に戻る