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昆虫の寿命は短いものだと考えていないだろうか。
その代表がカゲロウで、成虫になってから1日からせいぜい3日生きると言われている。
ところが、何と100年以上生きる昆虫がいると知って驚いた。
オーストラリアに住むある種のシロアリの女王がそうだと言う。とあるテレビ番組でた
またまその巨大でグロテスクな女王の姿を映像で一瞬見る機会があり、真底驚いた。
オーストラリアをドライブしていると、巨大なあり塚を見ることがある。
確実にそれを見たかったら、ダーウィンから、カカドゥ国立公園までの道をドライブし
て見るとよい。途中の道路脇の草原や林の中に林立するアリ塚をたくさん見ることができ
るだろう。近寄って観察することもできる。
一般に、シロアリは多数の個体が集団をなして生活しており、女王、王、副女王、副王、
働きアリ、兵隊アリなどいて、仕事を分担している。
女王の寿命はイエシロアリで10〜15年。一生の間に100万個以上の卵を生む。
働きアリの割合は90〜95%を占め、巣作り、餌の採取、運搬、育児などのあらゆる
仕事をする。普段は木の中で喰害をし、明るいところには出て来ないために見出すことは
難しい。春から夏にかけて黒い羽アリが飛び立ち、雄雌がカップルとなって他の場所で新
しい巣を作って増えていく。日本には、ヤマトシロアリ、イエシロアリなどがいる。
本当に100年も生きるシロアリがいるのだろうか。
念のためインターネットで調べてみると、以下のような記載があった:
オーストラリアに住むナスティテルメス・シロアリの女王がそれで、成虫になってから
100年も生きるという。
昆虫は一般に寿命が短く、ショウジョウバエで2週間、初夏のモンシロチョウで約50
日、カブトムシでも長生きして130日程度。
ほ乳類は比較的寿命が長いが、ライオンで30年、人間で80年前後である。
それをシロアリが超えているとは!!
通常は寿命が短くとも、繁殖力の強さで生き延びていくのが昆虫の通例だが、シロアリ
の女王は長寿なだけでなく、産卵数も極めて多い。
高さ6メートルにもなる巨大な巣(シロアリの塔)に住む、300万匹をこえる大家族
に君臨する女王は体長が10センチもあるという。
小さな夫(=王)と一緒に王室に住み、つねに大勢の従者(職アリ)に囲まれ、食事な
どいっさいの面倒をみてもらいながら産卵に専念する。女王の腹は卵でいっぱいで、体を
動かすこともままならずに横たわり、ただ流れるように卵を産み出している。
夫や従者達には順次世代の交代がおこるが、女王は100年もの長いあいだ、命のある
かぎり卵を産み続けるので、一生の産卵総数は50億個にも達するという。
これは昆虫界ナンバーワンであるという。
シロアリはアリと和名が似ているので、アリの仲間と誤解されやすいが、類縁関係は遠
いという。シロアリは古生代に現れた昆虫で、ゴキブリに近い。
一方、アリの方は中生代の終わりに現れた膜翅目(ハチの仲間)の昆虫で完全変態をす
る。しかし、いずれも女王を中心にした社会生活を営み、役割分担を整然とおこなってい
る。まったく違うグループなのに、社会性昆虫として両者ともこれ以上発達しようのない
ところまで行きついているのは実に興味深い。
(農学博士 安富和男の話として、あきた昆虫博物館のHPより引用)。
(栗田昌裕。050814記)
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