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ギンブナは25cmほどに育つフナの仲間で、マブナとも呼ばれる。
しかし、ギンブナには雄がほとんどいない。
それなのに、どんどん繁殖をする。なぜだろうか。
それは雌だけで勝手に卵を産んで繁殖するからだ。
これを雌性発生(しせいはっせい)と呼ぶ。
しかし、その際に、実に不思議なことが起きる。
一般に卵が稚魚になる際には精子の刺激が必要だ。
しかし、ギンブナの雄はほとんどいない。
そこで、他の魚の精子が刺激となって、発生が起きる。
面白いことに、その精子の遺伝子は使われない。
精子はただの引き金として働くだけなのだ。
生まれるのは雌と同じ遺伝子のギンブナなのだ。
何とも不思議な生殖の仕方と言える。
生命の世界は、ワンパターンの発想だけでは理解しがたい。
常に例外があるものなのだ。
(栗田昌裕。050828記)
付記: ●ギンブナの分布はほぼ全国で、北海道、四国、九州、琉球列島。
●琵琶湖のギンブナは雌だけという。
●猪苗代湖のギンブナは30cmの個体はすべて雌。
それより小さいものは雌雄が1:1という
●発生の刺激となる精子としては、他のコイやフナの仲間、
ウグイなどのものが可能という。
●雌性生殖ができるのは、染色体が、他のコイやフナの
1.5倍ある(=3倍体)からである。
---SRSは美しい地球の能力開発---
---心の中の自然を育てよう---
---地球の生命体をもっと理解しよう---
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