41■チョウチンアンコウ: 疑似餌で小魚をおびき寄せる食戦略(050830)
  ・・・チョウチンアンコウは背びれが変化した
  釣り竿とルアーで小魚を誘って食べる
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 チョウチンアンコウ(Himantolophus groenlandics)は、数百メートルの深さの海に住む
深海魚の一種である。
 アンコウ目、チョウチンアンコウ亜目、チョウチンアンコウ科に属する。
 その特徴は、魚をおびき寄せる疑似餌を持っていることであろう。
 チョウチンアンコウの「チョウチン」は、それを支える「イリシウム(illicium)と呼
ぶ竿に当たる部分と、「エスカ」(escae)と呼ばれる疑似餌の部分からなる。
 これらの構造は、進化の過程で、背びれが徐々に頭の方に移動して形成されたものとさ
れている。その結果、釣り竿の先にルアーのついたようなチョウチンアンコウの不思議な
仕組みが誕生したのだ。このエスカを揺らして小魚を誘い、近づくと一気に飲み込んでし
まう。これは素晴らしいアイデアと言える。
 エスカには発光するものもある。発光の仕組みは、内部に発光する細菌を飼っているの
だという。これまたすごい工夫と言えるだろう。
 どのような経緯でそのような不思議な関係が生まれたのか。
 想像力を刺激する現象だ。 
                   (栗田昌裕。050829記)

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