47■スカシバガ: 蛾なのに蜂そっくりな擬態戦略(050908)
 ・・・スカシバガは外見も飛ぶ様子もハチにそっくり
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 スカシバガは、スカシバガ科の蛾の総称である。
 日本には39種のスカシバガ科の蛾がいるという。
 この仲間は、「スカシバガ=透翅蛾」という名前の通り、透明な翅を持っている。
 興味深いことは、その外観が、ハチにそっくりなことだ。
 これはハチに擬態することで、生きる上で有利な状態になっていると推測される。
 止まっているときだけではなく、飛んでいるときも、ハチそっくりの飛び方をする。
 蛾というと夜行性のものを連想するかもしれないが、この蛾の仲間は、昼間に活動して、
花の蜜を吸う。
 また、この仲間の幼虫は、木の内部(木質部)に穴を開けて住むので、害虫になってい
るものも少なくない。
 クビアカスカシバは、ブドウの木を食害する。その外観は、オレンジと黒の模様があり、
スズメバチにそっくりだ。
 シタキモモブトスカシバは、モモブトという名前から連想できるように、後ろの脚に長
い毛が生えていて、飛んでいる様子は、ミツバチやマルハナバチの仲間が花粉をつけて飛
んでいる様子によく似ている。
 昆虫が擬態をする戦略は限りない多様性に富み、奥が深い。
 生きる仕組みのおもしろさに脱帽!
                    (栗田昌裕。050908記)

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