50■チャイロスズメバチ:他のスズメバチの巣に侵入する乗っ取り戦略(050911)
  ・・・他種のスズメバチの女王を殺して乗っ取り、
     働き蜂をそのまま使用する「社会寄生性」を持つ
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チャイロスズメバチはハチ目スズメバチ科の昆虫だ。
女王蜂の体長は約30mm、働き蜂は17−24mm。
頭胸部は主に赤褐色で、腹部は全体が黒褐色。
他のスズメバチより色彩がくすんだ印象を与えるので、区別はしやすい。
スズメバチ属6種の中ではやや小型だが、攻撃性、威嚇性が強い。
このスズメバチは、他のスズメバチの巣の「乗っ取り」をする。
何と女王が単独で、キイロスズメバチやモンスズメバチの巣に侵入して、
相手方の女王蜂を殺してしまう。
そして何と、そこで産卵をして、寄生先の働き蜂に、自分の子を育てさせる。
自分の子供が成虫になるまでは、殺した女王の働き蜂がお世話をするのだ。
しばらくは、両種の働き蜂が共存するが、やがて、チャイロスズメバチのみになる。
これで乗っ取り完了である。
一時的んび寄生された種と、チャイロスズメバチの両種が混在する巣ができるので、この
ような性質を社会寄生性があるという。
自然の仕組みは奥深い。 
                   (栗田昌裕。050911記)

       ---SRSは美しい地球の能力開発---
          ---心の中の自然を育てよう---
       ---地球の生命体をもっと理解しよう---

付記:スズメバチ属の昆虫は日本では以下の七種いる。別属のクロスズメバチ属、ホオナ
ガスズメバチ属にもスズメバチという名前のついた蜂がおり、全部では十六種いる。
スズメバチ属:
  「オオスズメバチ、キイロスズメバチ、コガタスズメバチ、モンスズメバチ、
  ヒメスズメバチ、チャイロスズメバチ、ツマグロスズメバチ」。


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