10■山火事で種子が弾けて育つ発芽戦略
   ・・・バンクシアは山火事で種子が初めて発芽する
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 バンクシア(Banksia)はヤマモガシ科バンクシア属に属する樹木の総称である。 
 ジェームズ・クックが豪州の東海岸を発見した時に同伴していた植物学者ジョセフ・
バンクス (Joseph BANKS) の名前に由来する。
 主にオーストラリアに分布し、約75種あるという。
 乾燥地が多い西オーストラリアを中心に分布している。
 バンクシアの花は、円筒状のブラシを立てたような形をしている。
 バンクシアの仲間の実は、山火事が起きると、その熱で実が弾けて種子が飛び出す。
 その結果、山火事で焼けた後の森で、再度繁栄を続けていくことができる。
 このように、「山火事という自然災害を積極的に活用して生き延びていく」戦略を採用
している植物は意外に多い。
 乾燥地で山火事が多く発生する地域で適応するには、山火事が繰り返し起きることを
計算に入れた生存戦略が発明されているのだ。
 生命の適応戦略は、常に柔軟である。
 バンクシアではないが、3D植物園に画像を示したヤマモガシ科のセルリア(第319番
参照)も、山火事によって種子の発芽の引き金が引かれる性質があるという。 
                    (栗田昌裕。050719記)

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