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クサフグは体長10−20cmで、緑色がかった色彩を持つ魚である。
日本各地の沿岸に生息し、猛毒を持っている。
5〜7月頃になると、海岸の波打ち際のじゃりや岩の間に、群れて卵を産む性質がある。
クサフグの産卵は、満潮になる夕方を利用して行われる。
数十匹から数百匹、時には数千匹から数万匹ものクサフグが集まるという。
まず雌が波打ち際の陸地にある岩にお腹を打ち付けるようにして卵を産むと、周囲に群
れている雄が一斉に精子を放出する。たくさんの魚の動きと精子で、あたりは水しぶきが
立ち、海が白く濁るほどだという。
西日本では大潮の2日前が産卵のピークとなり、東日本では大潮の2日後が産卵のピー
クになると言う。たとえば、江ノ島では、毎年初夏の新月と満月の2日後(=だいたい大潮
の最期の日)に、夕方満潮の1〜2時間前に波打ち際に集まって産卵するという。
各地にクサフグの産卵場所が知られており、産卵観察会が開催されている場所も多い。
このように陸上に卵を生む理由としては、卵を他の魚から守るメリットがある他に、卵
に酸素を供給しやすいことが挙げられるという。
潮汐を察知してそれを巧みに利用すること、海の外に生むこと、など、興味深い感覚と
能力が隠されている現象のように思われる。
外国で、同じように海の外に卵を産む魚の例として、このホームページの第13番目の
グルニオンの項目:
13■グルニオン:潮汐を活用して卵と幼魚を守る時間戦略(050722)
も参照されたい。
(栗田昌裕。050901記)
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